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恐ろしい思いをした。民家に程近い線路沿いの一角、「鳥」の看板を提げた古き良き昭和風の居酒屋でお通し代わりに蛙の唐揚げを食べ、これは鳥と魚の中間という歯ごたえで案外旨いと思いつつ、先輩方と鍋を囲んでいたところ、ふぐを噛んだところで強烈な痺れに見舞われた。こめかみを中心に右半身が痛い。立って外へ出て、吐いて深呼吸。酒も入れてないのにぐるぐる目眩がする。▼テトロドトキシンの致死量はごく少量。症状が現れるのも摂取の直後ではなく数十分くらいしてからのはずで、さすがにフグ毒ではないという確信はあったが、いざ現実に動悸がしていると疑う気持ちもないではなく、異様に感覚の鋭い右の二の腕を抑えながら、怖い気持ちで夜風にあたっていた。やがて症状も少々収まり、これは蛙か鴨かフグかわからないが、何かでアレルギーを起こしたかなと思って、その後は烏龍茶のみ。無事に済んで何よりだが、真剣に身の危険を感じたのは久々である。
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