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災害時助け合い計画という名の町内会イベントに出席する。有事のときには支援者が要支援者の安否を速やかに確認し、事の次第によっては救助を行うという、どこの町内にもあるであろう一般的な互助システムである。こういうローカルな助け合いの仕組みはもちろんあってしかるべきで、休日の早朝を割くのもまったく吝かではない。▼さて、配布された資料をもとに二人の「協力支援者」を呼びに行く。住所を頼りに家へ行き、インターホンを押したところ、誰も出ない。留守では仕方がないのでもう一人の邸宅に旦那様らしき人を訪ねると、きょとんとした奥さんが現れて、あら今日でしたっけ、あいにく主人はまだ……という色の悪い返事であった。▼支援要請の印を提げた玄関先でおばあちゃんと会話を交わす。全ての手続きを終えて家にもどるまで、この広い町内で、たったの二人としかすれ違わなかった。朝の寒風が身に染みる。この町は、こんなことで大丈夫だろうか。
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