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サブカルチャー社会学の本は、申し訳ないが総じて読みにくい。間違いなく平易な日本語で言い換え可能な単語の横文字化、もやもやするスラッシュの嵐(自己/他者)、紙面を埋め尽くす膨大な量の特殊括弧。まっとうな批評であろう、かたい論文であろうとする努力が文章に注ぎ込まれすぎている気がする。単にそういう因習なのか、所詮サブカルと言われないための無意識の自己防御なのか……。▼ちなみに「スラッシュ」は社会学に限らず批評系の文章では定番。私は「または」か同義語の意味でしか使わないが、普通はそういう意味ではなく、逆に対義語や反対語を高次に融合するため用いられる。対概念がいつでも入れ替わり可能な状態、ともに融け合うことでどちらとも捉えられる新たな概念。平たく言えば、一文字でなんとなくジンテーゼを調達できるお手軽記号である。そうして調達された新概念がクリシェよろしく使いまわされ、世の中に/が氾濫するというわけだ。
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