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失くなるはずのないものが立て続けになくなる不穏な運勢の中、ショパンのポケットスコアが届いた。バラードとスケルツォだけ欲しいと思っていたら第四巻はお誂え向きの「バラード&スケルツォ」である。バラード第一番とスケルツォ第三番だけ、行きの電車で読み聴きしてみた。▼読み聴きといってもそう読めるわけでもないので、毎度おなじみ、音符の上下する形を便りに現在地を探りながら聴いていくのだが、ショパンの楽譜はどうやらハンドフリーで聴くより簡素な印象を受けた。逆に言えば、それだけ楽譜から味付けしている奏者が凄いということにもなるのか。▼それにしても八曲ざっと眺めてみたが、どれも手首の移動が多い、弾くには骨の折れそうな曲である。私が弾くことはないのだから心配するには及ばないが、親指小指のオクターブ弾きが多くて手の小さい人には大変そうだ。ショパンが好きだと言った同僚の手はオクターブもぎりぎり。ままならないものだ。
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