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麻雀の筒子を1から9まで9枚、合計18枚を戦士に数の大小で戦うゲーム「ナイン」では、相手より大きい数字を提出できればそのセットを取り牌を2つ回収できるが、最終的な勝敗は9セット終了時に回収した牌の合計点で決まるため、セット単位で見れば「試合に勝って勝負に負けた」ということもある。たとえば自分の提出した「1」が、もし相手の「9」に負けたのだとしたら、これはほとんど勝ちに等しい。相手はたった1点を取るために最強のカードを消耗してしまったのだから。▼期待していたわけでも、諦めていたわけでもなく、ただ中立な立場で今日のベイスターズ戦の成り行きを見ていたが、結果的には「山に谷をぶつける形になったのだから、まだ良し」と言われてしまっても仕方のないような内容になってしまった、先発の高橋尚成である。大一番のミスは即、致命傷。なにも野球に限らない。いつでも我が身だ。プロというのは、つくづく厳しい世界である。「聴衆には三種類ある。ひとつ目は世間の目を気にする人たちだ。アーティストが有名だから見逃してはならないと思い、やってくる。これが最悪だ。最初から最後まで眠っていて、演奏のことは何も記憶にない。次は専門家たちで、演奏者が間違わないか、音だけに耳を澄ます。音楽は聴いていないのだ。」▼「三番目が最高の聴衆だ。わたしを聴きたくてやってくる。わたしを信じてくれていて、最高の音楽を聴きたいと望んでいる。時には最高の演奏ができないこともあるが、その夜は本調子ではなかったと知っているので、また来てくれる。」▼「聴き方でどんな聴衆かわかる。――彼らは音楽を聴いている。ただ音だけ聴いて、速過ぎないかとか、遅過ぎないかとか気にするのでなく。そんなことは二義的でしかない。そんなものは評論家が自分の知識をひけらかすためのものだ。記憶に残るのは芸術性だ。」ホロヴィッツ、聴衆について。音楽を知らない音楽家は山ほどいる。
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