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横浜駅構内に駄菓子屋があるとは知らなかった。ちょっとした甘いモノを目当てに地下のクイーンズ伊勢丹を抜けると、大きな駄菓子屋が居を構えている。駄菓子屋と言っても情緒は二の次、店内の雰囲気は伊勢丹の流れを継いだシンプルなものだが、品揃えは充実していて、少なくとも私にとっての「懐かしの駄菓子」はたいてい見つかるという豊富さである。爪楊枝で食べる小さな餅、凍らせても美味しいチューブ入りのドリンク、カップ入りのふわふわしたクリーム、タバコの真似が出来るココアシガレット……。▼小さな頃は宝の山に見えたものだが、こうまじまじ見ると、とくに液体モノはいかにも身体に悪そうだ。この「うへえ」というなんとも言えない気持ちは大人になってしまった今、取り返しがつかない気がする。自然、カゴには固形ものばかり放り込んだ。財布は社会人。気分は少年時代。味の記憶も美化されていて、あんまり期待して食べるとがっかりするのだが。
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