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投壊、守乱、貧打、不運。どれも野球ファンにはつらいが、まとめて襲ってくると逆に得したような気分になる。シーズン通してチームの全てが絶好調ということはありえないのだから、罹患すると僅差で勝利を落としかねないようなバッドステータスは、罹るなら一度に罹ってきっちり大敗して、一気にスランプを脱してしまった方がいい。惜しくもない分、かえって課題も冷静に見えてくるはずだ。▼「スランプの後は好調になる」という説は野球に限らず多くの分野で見られるが、共通する原理はこの冷静さにあるのだろう。勝負にならないほど何もかもが上手くいかないことで、ふと気持ちが勝負から離れる。重要な勝負も何か他人事のような気がしてくる。そんなとき、勝負の渦中に身を置いているうちはわからない自分の問題点や悪癖が見えてくる。相手の隙にも気づき、思わぬ妙案も浮かんでくる。ピンチこそチャンスというのは、単なる励ましの言葉ではなく真実である。
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