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比例制御(P制御)の話。通常、PID制御に求められるのは迅速で安定した目標値への収束であり、そのための各係数の調整である。これは積分項と微分項のないシンプルなP制御でも変わらない。しかし仮に今、目標値へ到達するための目標時間Tが先に定められていて、ちょうどTで制御値と目標値の偏差が一定値を下回るよう係数Kpを定めよと言われたらどうするか。実装上、こんな問題に行き当たった。▼さまざま方策を探したが、本来の使われ方ではないこともあり、なかなか綺麗な手段は見当たらなかったので、単位時間dtが安定している前提でP制御の式を漸化式に見立てて解いてみた。なんのことはない。懐かしき高校数学。教科書で最初に出会う「An+1=aAn+b」型の二項間漸化式である。▼特性方程式を解いて、等比級数型に書き直して、あとは芋蔓式。すぐにKp=の形にすることが出来た。逆算しても明らかに合っている。高校数学は実にありがたい。
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