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弟に戦利品を聴かせてもらった。相変わらず完璧な音作りだ。ミックスもプロの作品と変わらない。曲のクオリティは確実に前作より進化している。しかし、どういうわけか、どのタイトルも素晴らしい曲とは言いにくい。印象的なアルバムかと問われれば、好意的に見てもノーである。故に、具体的な名前はここでは明かさない。▼残念さの理由は恐らくふたつある。第一に、どの曲にも「なるほどそう来たか」と言える部分がなかった。予定調和的で意外性が全くないか、流れとの脈絡がなく予想不可能であるか、どちらかの展開しかなかった。「ここを聴きに来た」というポイントを見い出すことができなかった。第二に、どの曲も一曲の中に要素を詰め込みすぎていた。何でもできるが故に何でもやっている状態で、曲に制限や際限が感じられず、結果として全てが似たような印象になってしまった。▼つまり、計画的なメリハリがなかったのだ。この評価に集約してよいだろう。
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