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「リバビリテーション」の教養解説より、二か所引用。▼「幼少のころから絵画や美術や音楽などのハイカルチャーに浸るなかで、特定のハビトゥスを相続的に備えた人間が存在する一方、事後的にそれを学習し、いわば「獲得資本」として身につけた人間もいる。前者が息を吸うように、ごく自然に鑑賞したりふるまったりするところを、後者は意識的に獲得しないといけない。もしくは、別のものでカバーする。」▼「音楽や絵画の領域で追いつけない部分を、コストの低い書物で補填なり逆転なりしようとするのが教養主義だったはずです。(中略)元手がなくても本を読んで勉強することで社会的なステージをのし上がっていくことは可能なのだという了解が教養主義モードを支えていた。そして、刻苦勤勉や自己鍛錬を尊重する修養主義を母体に出発した日本の教養主義の場合、むしろ、この努力獲得型の教養こそが評価された。たくさん読むことがよしとされたわけですね。」
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