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絵が下手だけれど面白い漫画というのは、ある。確かにある。下手といっても最低限の基本を押さえている必要はあるが、少なくとも、同じ土俵で勝負している他の作品に比べて明らかに画力が劣るのに、漫画としての出来は良いというケースは珍しくない。▼それは漫画好きなら多くの人が了承しているところだろう。あるいは描いている本人も。画力は漫画力ではない。表現力は面白さではない。面白さを支える重要な要素であることは事実だが、支えるべき面白さの根幹は表現とは別のところにある。表現技法と面白さの構築は別の技術体系である。▼この点は、音楽については小説や漫画ほど意識されないように見える。優れた技術、優れた演奏、優れた表現が、すなわち曲の面白さだと捉えられる傾向があるように思われる。築いてきた文化の違いか、それとも消費の形式が違うからか。わからない。わからないが、引き続き考察する価値のあるトピックではあると思っている。
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