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コンセプトを他人に説明するのは難しい。コンセプトワードだけ伝えても解釈の幅が広すぎて理解されないし、かといって詳細に解説しすぎると適用が限定的になり価値観としての懐の広さを失ってしまう。「つまりどういうこと?」と言われてもダメだが、「つまりこういうことね」と言われてもダメなのだ。方向性には納得しつつ、適用の事例は個々が検討し判断していく。そういう絶妙な塩梅が求められる。▼曲のタイトルにも近いことが言えるだろう。抽象的すぎて音楽性との関連が見えてこないようでは困るし、かといって聴き手のイメージを限定しすぎるのも面白くない。無論、敢えてそうする場合もあるだろうが、私の好みではない。解釈にどこまでバッファを持たせるのか――たとえば、降り注ぐ高音は雪なのか、光なのか、神の声なのか。あるいは、どれと取ってもらっても構わないのか。情報の絞り具合の駆け引きが題名づくりの醍醐味であり、腕の見せ所であろう。
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