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ジャズに興味がない癖に、音楽理論としてのコードスケールには妙に惹かれる理由がなんとなくわかってきた。▼先日、大編成の交響曲を聴いていたときのこと。ロングトーンの豊かな響きがシンプルな四和音で出来ていることに気がついた。(これも理論勉強の賜物だ。)楽器同士の相乗効果と広い空間の残響で、オーケストラは単純な和音を長く豊かに響かせることができる。まさしくハーモニーの芸術である。▼一方。ピアノは、そうは行かない。弦とボディの共鳴はあるにせよ、オーケストラほど単純な和音を長時間リッチに響かせることはできない。複雑な響きを得るには、装飾で譜面を埋める必要がある。そのとき、何で埋めるかが問題になる。▼そこでスケールが活きてくる。非コードトーンをどう按配するかについて、ある程度の指針を与えてくれるわけだ。ピアノサウンドのテクスチャを定めるにあたり、スケールがわかれば抽象のレイヤーがひとつ増えることになる。
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